こんにちは。子育て家庭のお金の専門家 はりかえあいです。
私が家計相談を受けているとき、しばしばお客様から「親がしてくれたのと同じくらいの教育環境を子どもには与えてあげたい」という言葉を聞きます。
私も同じように思ったことがあるので、その気持ちはとても分かります。
しかし、「親と同じくらい頑張るだけでは、同じ教育を与えてあげるのが難しい時代」になっていることをご存じですか?
実は、今30代・40代である私たちは、60代や70代の親が子育てしていた時代よりもお金を貯めるのが難しい環境にあります。
どのような時代背景の差があるのかについて、記事を書きましたので紹介させていただきますね。
目次
記事掲載:親世代より減った収入と増えた支出…
掲載記事:今はこんなに苦しい!?30年前と現在で年収・生活はどう変わった?
掲載サイト:マネ男とマネ娘
<記事内容>
・30年前と今って、そんなに違うの?
・90年代より平均給与は下がっている!
・収入が減ったのに支出は増えている!?
・お金に不安な将来、どう備えればいい?
教育費の上昇も顕著という厳しい現実…
詳しくは記事の中で紹介していますが、今の30代・40代は増税や社会保険料の値上げなどによって手取り収入が減っています。
それに加えて、物価は上昇し、地域によっては土地価格も高くなっているため、欲しいものを買いにくくなっています。
なかでも、確実に確保してあげたい「大学の学費」が、少子化の影響で上昇を続けていることがとても家計を苦しめていると感じています。
<国公立大学の学費>
1990年頃の学費…約34万円(年間)
2020年頃の学費…約54万円(年間)
30年前と比べて、国公立の学費は20万円近くも上昇しています。4年間の合計金額では、80万円です。
子どもが複数人いれば、その人数分必要になりますし、子どもが成長する間にさらに値上げが進む可能性も十分あります。
親世代よりもお金を貯めるのが難しい環境に置かれているなか、さらに貯める必要がある金額も増えているということです。
「大変なのは当たり前」と覚悟して教育費を貯めよう
このような時代背景を考えると、
「教育費を貯めるのが大変すぎる!!」と思うことは、とても自然だということですね。
たとえ親が「ちょっと節約してれば何とかなるわよ!」「学資保険やってればOKよ」「家計が苦しくなってから働けば良いのよ」などと言っていても、真に受けるのはやめたほうが良いでしょう。
時代は変わっているのです。
これからの時代は、子どもの大学費用を出してあげたいと思ったら、親世代よりも努力や工夫を繰り返して、計画的に子どもの教育費に備える必要があるということを覚悟しましょう。
もし仮に「月〇万円も貯められないの?あなた大丈夫なの!?努力が足りないんじゃないの!?」などの無遠慮な言葉や態度を取られたとしても、落ち込む必要はありませんよ!
あなたのせいではなく、「時代のせい」だと思って全然かまいません。「こんな時代なのに、私って本当に頑張っているなー」と思って、どんどん自分をほめてあげてくださいね!
ただ、夢(=子どもの大学費用を出してあげる)をかなえたいのであれば、思っているだけは実現できないかもしれません。
今、自分ができると思ったことを、ぜひ全力で取り組んでいきましょう。
学費への備えは「コツコツ貯める」が最強!
大学の費用は高額なため、子どもが小さなころからコツコツ貯めておきたいものです。
自分の家計から貯金を出すのが難しいと感じる人は、国からもらえる児童手当に手を付けないで貯めておくのがおすすめです。
子どもが0歳のころから貯めておくと、総額で200万円近いお金を貯めることができるでしょう。
それだけあれば、国公立の大学費用の4年間分をなんとかカバーできます。
また、私立への進学を選択肢に選びたい家庭は、追加で教育費を貯めておいたほうが良いですね。
例えば、高校3年生までに児童手当の200万円とは別に300万円貯めるとすると、以下の通りになります。
<18歳までに300万円貯めるために必要な毎月の貯蓄額>
・0歳から貯めると 毎月1.4万円(年間16.7万円)
・3歳から貯めると 毎月1.7万円(年間20万円)
・5歳から始めると 毎月1.9万円(年間23万円)
・8歳から始めると 毎月2.5万円(年間30万円)
・10歳から始めると 毎月3.1万円(年間37.5万円)
貯め始めるのが0歳の時と10歳の時では、毎月2万円近く差が出るわけです。
子どもを養いながらさらに貯金を貯めるのは大変だと思います。しかし、子どもが中学校・高校に進学すると、毎月かかる教育費もあがりやすいです。
できれば子どもが赤ちゃんの時から、教育費をコツコツ貯め始めてくださいね!
子どもがいる家庭にとって、月1万円や2万円(子どもが2人や3人いれば月2万円や月6万円も!?)を貯めるのは簡単なことではありません。
平均的な年収の家庭なら、家計を徹底的に見直してお金の使い方を工夫しない限り、貯めるのは難しいと言えます。
家計の見直しは早ければ早いほど、効果的です。「本格的に家計を改善したい!」と思ったら、<まるごと家計相談>でご相談くださいね。