こんにちは。海外赴任家庭のための家計の専門家、張替愛です。
海外赴任中も資産運用をしたい方にとって良いニュースが入りましたので紹介します。
2019年4月より、海外赴任の方でもNISAが継続して利用できるようになるのです!
海外赴任中は利用できなかったNISA制度
株式や投資信託の利益が非課税になるNISA制度(少額投資非課税制度 ) 。一般NISAでは年間120万円まで、 積み立て型の「つみたてNISA」では、 年間40万円までの投資可能です。
これまで、海外赴任によって日本の居住者ではなくなった場合、NISA制度は使えなくなり、 専用の口座から課税対象の口座に払い出されていました。
さらに、海外赴任中は資産運用の継続ができない証券会社があり、場合によっては証券口座の解約を余儀なくされていたような現状があります。
海外赴任中も最長5年間はNISA口座の継続が可能に!
平成31年度の税制改正では、NISA制度の利便性向上のため、会社員が海外転勤などで一時的に出国する場合でも、最長5年間まで引き続きNISA口座を利用して非課税の恩恵を受けられるようになります。
制度が見直される時期は、2019年4月からだそうです。3月までに出国する方は残念ながら利用することはできませんが、これから海外赴任する方はぜひ利用していきたいものです。
海外赴任中もNISAを継続するためには?
海外赴任中もNISAを継続するためには、出国する前に口座を開設した金融機関に 「継続適用届出書」 を届け出る必要があります。
海外赴任中は新しく株式や投資信託を購入することはできませんが、帰国時に改めて 「帰国届出書」 届け出ることで、その後もNISA口座を利用できます。
なお、「出国から最長5年」とは下記のどちらか早い日までとなります。
① 「帰国届出書」を提出した日
② 継続届出書を提出した日から 5年を 経過した年の年末(12 月31 日)
②を過ぎても帰国していない場合( 帰国届出書を提出していない場合)は、非課税口座は廃止されます。
海外赴任中も資産運用の継続を!
資産運用は価格変動などのリスクがあり、運用期間が短いほど大きく影響を受けるのが一般的です。株や投資信託を長期間保有できないことは好ましいことではありません。
今回のNISA制度の見直しによって、海外赴任中も資産運用を継続しやすくなりますが、まだまだ海外赴任者にとって資産運用を継続するハードルは高くなっています。
海外赴任の可能性や海外赴任の辞令が出たら、海外赴任中も資産運用を継続して資産を増やしていくために、
・保有株式/投資信託の見直し
・iDeCo制度やNISA制度の活用
・保険や不動産による資産運用の検討
・海外投資や現地での資産運用
など、「海外赴任中の資産運用」について、できるだけ早いうちから対策を立てていくことが大切です。