こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの張替愛です。
海外赴任先では、日本に比べて公共の交通機関が発展しないため、”自動車に乗るのが当たり前”というのも珍しくありません。
海外赴任先での自動車保険は、会社が払ってくれるところもありますが、自腹という方の方が多いでしょう。
そこで今日は、
海外赴任先での自動車保険を安くするために必要な『無事故証明書』
についてご紹介します。
この書類があるかどうかで、自動車保険料が総額5万円や10万円も変わってくることがあります。
しっかりと準備していってくださいね!
目次
『無事故証明書』があれば自動車保険が安くなる!?
自動車保険には、「等級」というものがあるのはご存知ですか?
日本の場合は、1~20等級に分かれており、等級が高い人ほど保険料が安くなります。
初めて自動車保険に入る人は原則6等級から始まります。事故がなければ、等級は少しずつ上がっていきます。
「事故を起こしたことがない人は、自動車保険を使う確率が低いので、保険料を安くしてあげよう」という事ですね。
海外でも同様に、事故を起こしたことがあるかないかによって、保険料の割引や割増があります。
そのため、いままで長い間事故を起こしたことがないという事を証明することができれば、保険料が安くなることがあるのです。
具体的には、
①いままで事故がなかったことを証明する『無事故証明書』を日本で取得しておく
②海外赴任先の自動車保険会社に提出する
ということをすることで、
自動車保険料が割引してもらえることがあるのです。
自動車保険料を割引してもらえるかどうかは保険会社によって異なりますので、無事故証明書があっても割引されないという可能性もあります。
しかし、中には、無事故証明書があったおかげで自動車保険料が2割も安くなったという人もいます。
自動車保険を安くするためには、自動車保険の見積もり時に無事故証明書を提示する必要があります。
海外赴任してすぐに自動車保険に加入する人がほとんどですので、
海外赴任前からしっかりと計画的に準備しておく必要があります。
無事故証明書の取り方と、取るときの注意点
無事故証明書の取り方は2つあります。
どちらも1週間~2週間程かかりますので、余裕をもって申請しましょう。
①今加入している自動車保険会社に証明してもらう
海外赴任前に自動車保険に入っている方は、加入している自動車保険会社にお願いして無事故証明書を発行してもらうことができます。
最近保険会社を変えたという方は、無事故証明期間が短くなってしまいますので、もう1つの方法で証明してもらうと良いでしょう。
②自動車安全運転センターに証明してもらう
海外赴任前は自動車保険に入っていないという方は、自動車安全運転センターに発行してもらってください。
書類の正式名称は「無事故・無違反証明書」です。
申請は最寄りの郵便局で行い、郵送で書類を受け取ることができます。
(申請方法の詳細は自動車安全運転センターのHPをご覧ください。)
注意点①:英訳版の無事故証明書を取りましょう
無事故証明書はあくまでも日本の書類なので、何も言わないと日本語の証明書だけを取ることになります。
しかし、私たちが無事故証明書を使うのは海外です。
英訳された無事故証明書を発行してもらえますので、忘れずに『英訳版の無事故証明書』を発行してもらいましょう。
海外赴任先の自動車保険会社によっては日本語と英語、両方の無事故証明書を提出する必要があるので、日本語の無事故証明書も念のため海外赴任先に持って行ってくださいね。
注意点②:運転する人全員の無事故証明書を取りましょう
実は、我が家がアメリカで自動車保険に加入した際には、無事故証明書があっても安くなりませんでした。
なぜなら、妻である私の無事故証明書がなかったからです。
アメリカでは、運転する人すべての人を登録しますので、私も長い間無事故であることが証明できなければ、自動車保険が安くならないのです。
私は日本にいた時はペーパードライバーだったため、夫の無事故証明書だけで大丈夫と思い込んでしまって失敗してしまったのでした。
その後、義母に私の無事故証明書の代理取得を頼んで、わざわざアメリカまで送ってもらったのですが、無事故期間がたった半年しかなかったので自動車保険は安くなりませんでした。
なぜ無事故期間がそんなに短かったかというと、海外赴任直前にお世話になっていた実家で車を借りて運転した時に、うっかり駐車違反をやってしまったからです。
無事故証明書は、正式には「無事故・無違反証明書」と言い、無違反かどうかもチェックされるので、違反履歴があればカウントされてしまうのです。
おかげさまで、アメリカでは自動車保険料として1年間で20万円も払うことになってしまいました。
後から知ったことですが、
こういった違反履歴がある方は、無事故証明書でなく「運転記録証明書」を取得すると良いそうです。
この「運転記録証明書」も、自動車安全運転センターで発行してもらえます。
無事故証明書だけでなく『中断証明書』も忘れずに
日本で車を運転していた方は、現在加入している自動車保険会社に頼んで『中断証明書』もしっかりともらっておいてください。
中断証明書をもらっておくことで、海外赴任を終えて帰国した時に自動車保険に加入する時に、海外赴任前の等級で自動車保険に入ることができます。
この中断証明書をもらっておかないと、日本に帰国した時に自動車保険に入ろうと思った時に、新しい保険加入者と同じ6等級となってしまいます。
1番保険料が安くなる20等級と新規加入者用の6等級では、
自動車保険料が、なんと約40%も違います。
中断証明書の発行条件は、自動車保険を解約して6か月以内に海外渡航した場合で、有効期限は10年間です。
保険を解約した時に保険会社に言えば発行してもらえますので、失くさないようにしっかりと保管しておいてくださいね。