こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの張替愛です。
「賃貸と持ち家、どっちがお得!?」
このようなテーマで、ネットやテレビでたくさんの意見が書かれています。
色々な意見がありますが、
実は、金額面だけで一生賃貸派を選ぶのは危険な理由があるのです。
目次
大家さんの7割が高齢者の入居に「拒否感」
8月1日の日経新聞によると、
賃貸を貸し出している家主さんの7割が高齢者の入力に抵抗があると感じているという調査結果が出ています。
調査結果によると、「高齢者の入居に拒否感がある」と回答した家主は70.2%。同省によると、入居は拒否していないものの、調査を厳しくする家主もいるという。
高齢者などの入居について拒否感や実際に拒否している理由(複数回答)としては、「家賃の支払いに対する不安」が61.5%と最多で、「居室内での死亡事故などに対する不安」が56.9%と続いた。国交省安心居住推進課は「特に単身高齢者の場合は保証人の確保や死亡後の遺品整理などで手間がかかると感じている家主が多い」と指摘する。
高齢者の約9割はマイホーム!
総務省の平成27年度の調査によると、高齢者の約9割は持ち家です。
★60~69歳の持ち家率⇒86.8%
★70歳以上の持ち家率⇒88.9%
そして同じく総務省の調査によると、
年金生活世代の平均生活費は約28万円/月で、そのうち住居費が占める金額はたったの1.6万円/月です。
高齢者のほとんどが持ち家なので、住居費がほとんどかかっていないということですよね。
持ち家か一生賃貸かで、必要な老後費用は変わる
老後資金は、一般的に、定年までに夫婦で3000~3500万円くらい必要と言われています。
しかし、これは老後の生活費として平均値を使って計算しているんですよね。
現実には今の高齢者のほとんどはマイホームを持っているので、
マイホームを持っている方は、老後資金として3000~3500万円くらい準備しておけば大丈夫ということになります。
では、マイホームを持っていない方はどうでしょうか?
仮に毎月8万円の家に住み続ける場合、定年後から30年間住めば「2,880万円」となりますね。
老後の平均住宅費用は月1.6万円なので、差額は月6.4万円となります。
もしも、月6.4万円を30年間払い続けるとなると・・・
なんと、2,304万円にもなるのです。
持ち家であっても、固定資産税やリフォーム代などの維持費が多くかかりますが、
さすがにここまで大きな金額にはなりません。
そのため、一生賃貸派の場合には、持ち家派よりも老後資金を多く残しておく必要があるのです。
地域によって家賃は大きく異なるので、
今住んで居る場所で一生賃貸生活をしたらどうなるのか、ぜひ一度計算してみてください♪
一生賃貸派は、いざとなったら家を買えるくらいの備えをしておこう
高齢者は家が借りにくいという理由から、
わたしは老後までにはマイホームを持つことをおススメします。
しかし、転勤族だったりすると、マイホームは買いにくく、「一生賃貸でもいいよね」と思う方もいるかもいると思います。
そんな方も、その時時代には高齢者は家を借りにくい状態が今より深刻化している可能性もありますし、
途中で気が変わって、「やっぱりマイホームが欲しい!」と思うかもしれません。
老後破綻を防ぐためにも、
「いざとなったら夫婦二人が暮らせる家を買える」
くらいの金額を、老後に向けて貯める計画を立ててくださいね♪