こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの張替愛です。
家計管理というと、
まずはじめに家計簿を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし、
「面倒くさくて続けられない」
「金額が合わない」
「家計簿をつけても家計が楽にならない」
など、
家計簿のメリットが体感できなくて、
家計簿をつけていない方も少なくないと思います。
そこで今日は、
自分に合った方法を見つけて家計簿を続けやすくなるよう
「家計簿の種類とそのメリット」をご紹介します。
目次
家計簿をつけている女性は約4割
家計簿をつけている人はどのくらいいるのでしょうか。
面白い調査があったのでご紹介しますね。
女性の家計簿に関する調査2014年12月(株式会社BearTail)によると、
家計簿をつけている女性は全体の約40%とのこと。
つまり、約60%の女性は家計簿をつけていません。
ただし、今は家計簿をつけていない女性でも、
半数の方は過去に家計簿をつけていたことがあるそうです。
昔は家計簿をつけていたけど、今は辞めてしまったということですね。
なぜ家計簿をつけるのを辞めてしまうのかは簡単に想像がつきます。
”面倒くさい”のでしょうね。
私自身は、社会人になってからずっと家計簿をつけ続けていますが、
忙しい時期には数か月分貯めてしまったなんて事も珍しくありませんでした。
特に、結婚して家族が増えた後は出費も大幅アップ。
家計簿をつける時間もぐっと増えてしまいました。
それでも、私は家計簿を眺めて色々と分析するのが好き(笑)なので、家計簿をつけ続けられました。
特にそうした趣向がなければ、
”面倒くさくて家計簿が続けられない”というのは、当然とも言えるでしょう。
家計簿をつけているほうが貯蓄が多いという調査結果も
面倒くさいことはできれば避けるのは、ヒトとして普通のことです。
ただ、同上の調査では
家計簿をつけている女性のほうが、貯蓄額が多い
という結果が出ています。
<平均貯蓄額>
家計簿をつけている女性:372万円
家計簿をつけていない女性:266万円
家計簿をつけている女性とつけていない女性では、
平均貯蓄額に約100万円もの差が出ています。
家計簿をつけ始めてから、約7割の女性が
「金銭感覚が変わった」
「無駄遣いが減って節約上手になった」
「口座残高が常に把握できるようになった」
などの良い変化を感じています。
こういった調査結果を見ると、
”家計簿をつけてみようかな”
と思う方もいるのではないでしょうか。
でも、頑張って家計簿をつけていても、
お金が貯まるようにならなければ意味がありません。
家計簿の種類ごとのメリットを知って、自分に合った家計簿を選ぶことが大切です。
家計簿が必要とは限らない
家計簿の種類ごとのメリットを紹介する前に、
家計簿は絶対必要という訳ではない
ということを言っておきますね。
家計簿をつけることの一番の目的は、家計を改善して将来必要なお金を貯めることですので、
お金さえ貯まるようになれば、無理して家計簿をつける必要はありません。
家計簿をつける時間があるなら、
その時間をアルバイトなり在宅ワークなりをしたほうが、お金が貯まるという可能性もあります。
それに、家計管理は家計簿以外にも方法があります。
記事の後半で、家計簿をつけない家計管理の方法もご紹介しています。
家計簿が無理そうならほかの方法もあると思って、気楽な気持ちで読み進めてみてください。
家計簿の種類ごとのメリット①:手書きの家計簿
家計簿をつけている方の多くが、支出を手書きで記録しています。
紙の家計簿に手書きで支出をひとつひとつ書いていく方法は、簡単で分かりやすく、思い立ったら誰にでもすぐに始められるのが良いところですね。
この手書き家計簿というのは、
実は、「書く」という作業自体に意味があります。
家計簿に支出をひとつひとつ書いていくことで、
何にどれくらいのお金を使っているのを、自然と知ることができます。
そして、何度も同じようなものが出てくると、
「私って、これをこんなに買ってるんだ…」と、
自分自身の買い物の傾向に気づくことができます。
そして、
「これって無駄遣いかも…」と、
だんだん罪悪感が湧いてきます。
この罪悪感のおかげで、無駄遣いは減っていきやすくなります。
また、
「買い物をすると家計簿に記録しなくちゃいけなくて面倒くさい。だから、買うのは辞めよう」と、
コンビニや自販機などでの”ちょっとした買い物”が減る効果もあります。
こうして、
自分の”無駄遣いパターン”を知り、我慢できるようになっていくことで、家計が改善されて貯金が貯まるようになります。
手書きの家計簿はつけるのが面倒ですが、その面倒くささのおかげで家計改善に効果があるのです。
「書く作業は嫌いじゃないので、今すぐ簡単に家計簿を始めたい」という方には、手書きの家計簿がおすすめです。
<手書き家計簿の始め方>
★市販の家計簿を使う
市販の家計簿や家計ノートは、かわいいデザインのものや、いろいろな工夫がされているものがたくさんあります。
家計簿を始めるやる気を高めてくれます。
★お気に入りのノートに書く
専用の家計簿を買わなくても、普通のノートに書いていくだけでも大丈夫です。
家に余っているノートでも構いませんが、お気に入りのノートを使うと、よりやる気がアップするでしょう。
家計簿の種類ごとのメリット②:家計簿アプリ
最近は、家計簿アプリで良いものもたくさん出てきていますね。
家計簿アプリの大きなメリットは、手書きの家計簿に比べて、家計簿をつける時間を節約できることです。
各クレジットカードや銀行口座のデータを自動で反映させてくれる家計簿アプリを利用すれば、短時間で家計簿をつけることができます。
手書きで書くよりも面倒くささが減る分、
「罪悪感から無駄遣いが減る」
「ちょっとした買い物が減る」という効果は薄れます。
しかし、
レシートを撮って登録するときに、レシートにきちんと目を通すようにしたり、
口座やクレジットカードの明細の中身をきちんと確認するようにすれば、
”自分の無駄遣いパターン”には気づくことができるでしょう。
”自分の無駄遣いパターン”を見つけて、
できるところから改善していきましょう。
また、家計簿アプリの場合には、収支や費目ごとの支出金額を自動で集計をしてくれます。
そのため、
「毎月のお給料できちんと生活ができているか」
「食費やレジャー費などで高すぎるものがないか」
などをチェックすることができます。
住宅費や水道光熱費、食費、保険料、通信費、レジャー費、夫婦のおこずかいなど、それぞれの平均金額などはインターネットで調べれば出てきますので、自分はどんなことにお金をかけがちなのかを平均金額と比べて確認することができます。
私も過去記事で1か月の支出バランスを紹介していますので、ご参考にしてください。
◆過去記事:【家計管理】理想の家計バランスは?自分のお金の使いクセを確認しよう
このように、
家計簿アプリは、「アプリを使い始めることに抵抗がなく、月間の合計支出などもしっかり把握したい」という方におすすめですね。
<おすすめ家計簿アプリ>
★Zaim
レシート読み取り機能がとても優秀です。
1ヶ月の予算を設定することができるので、自然と節約することができます。
★マネーフォワード
銀行やクレジットカードとの連携ができるるので、現金以外の支出ももれなく記録することができます。
家計簿の種類ごとのメリット③:エクセルでのオリジナル家計簿
パソコンのエクセルソフトを使ったオリジナル家計簿を使っている方も意外と多いです。
私もそのうちの一人です。
エクセルで家計簿をつけるというと、大変そうなイメージを持つかもしれませんが、エクセルが使える人であれば、時間をかけずに家計簿をつけることができます。
現金の支出については手入力しなければいけませんが、ほとんどの銀行やクレジットカード会社では、明細をデータで提供してくれています。
そのため、すべての明細データをエクセルにコピペしていくことで、簡単に家計簿ができあがります。
エクセルで家計簿をつける一番のメリットは、
自分の好きなように家計簿をつけて分析できることです。
食費や日用品代など、項目を設定するのが嫌なら設定する必要はありません。
反対に、項目をたくさん作って、買い物する店ごとに集計するなんてこともできます。
「自分の無駄遣いが多い項目だけを抜き出してグラフにして、変化を確認する」なんて分析をすることもできます。
レイアウトも自由なので、どーんと大きく「目標の貯金金額まであと〇万円!」などと表示しておくこともできます。
また、エクセルデータは保管場所を取らないので、
家計簿データを何年分も取っておいて、ぱっと見返すことができる
というのもメリットですね。
「今月の支出は、1年前や2年前の同じ月と比べてどうだったかな?」とか、
「1年前に子供にあげたクリスマスプレゼントはいくらだったかな?」など、
家計の分析や、今年の予算決めの手助けをしてくれます。
エクセル家計簿は、エクセルの知識は必要ですが、分析や保管に便利ですので、
「じっくり家計簿を見て家計を改善していきたい」という方におすすめです。
<エクセル家計簿の始め方>
★自分のオリジナルエクセル家計簿を作る
レイアウトや項目など、自分の好きなように書き始めてください。
エクセル関数を使って、毎月の収支を出してみてください。
項目ごとの合計金額を出したいときには、ピポットテーブルを利用すると便利です。
★エクセル家計簿のテンプレートを利用する
どんなデザインで始めようか悩んだ時には、エクセル家計簿のテンプレートを利用してみても良いですね。
無料や有料のものが出ていますので、信頼できるサイトからダウンロードしてきてください。
「家計簿が続かない」ことは悪いことじゃない
家計簿をつけることは家計改善に効果的ですが、
「時間がかかる」という大きなデメリットがあります。
やる気のある時は、面倒な家計簿つけも続けられるかもしれませんが、そのうち家計簿をつけることが大きなストレスになってしまうかもしれません。
家計簿を続けられたとしても、家計簿をつけたことで満足してしまい、自分の無駄遣いパターンを改善しなくなってしまっては、家計簿をつけている意味がありません。
家計簿をつけるのは、あくまでも自分の”無駄遣いパターン”を知って家計を改善するためのものです。
そのため、家計簿は3か月程度でつけるのを辞めてしまっても構いません。
3か月分の家計簿を眺めて自分の無駄遣いのパターンを知り、
改善するよう意識できるようになれば、
家計を改善してお金が貯められるようになります。
3か月も頑張れなければ、最悪1か月でも大丈夫です。
1か月分の家計簿を凝視して、自分の無駄遣いパターンを探してみてください。
時間が経つと自分の無駄遣いパターンも変わってきますので、
たまにやる気が出た時に家計簿をつけるというクセをつけられると理想的ですね。
家計簿は本当に必要?家計簿なしの簡単家計管理
手書き家計簿、家計簿アプリ、エクセル家計簿など、家計簿の種類はいろいろあります。
どんな方法で家計簿をつけても、大切なのは家計が改善されるように無駄な支出を減らすこと、
つまり、家計簿は家計を改善したいと思った時にだけ必要ということです。
家計簿をつけて自分の家庭の無駄遣いパターンが分かれば、家計簿は辞めてしまって構いません。
辞めてもいいと思うと気楽に始められませんか?
ぜひ、自分が始めやすいなと思える方法で、はじめてみてくださいね。
ここまで読んで、
「やっぱり私には家計簿なんて無理!」と思った方のために、
家計簿なしの家計管理の方法についてもご紹介しますね。
それは、「1年間でいくら貯金が貯まったのかを確認すること」です。
もしも、この1年間でお金が全く貯まっていなかったら、将来が心配ですよね。
「今のままじゃマズイ」と本気で思えれば、お金は貯められるようになるものです。
記帳してある通帳があればすぐにできますので、ぜひとも今すぐやってみてくださいね。
<この1年で貯まった貯金額の確認方法>
①家の中にあるすべての通帳を出す
②その通帳たちの今現在の残高をすべて足し合わせる
③その通帳たちの1年前の残高をすべて足し合わせる
④「今現在の合計残高―1年前の合計残高」を出す
これで出てきた数字が、この1年で貯まった金額です。
1年間に貯まったお金を確認する作業は、毎年1月に行うのがおすすめです。
◆参考記事:【家計管理】年明けがおすすめ!超簡単な家計整理のやり方
この方法で、1年間にいくらお金が貯まったのかをすぐに確認することができます。
将来必要となる、教育費や老後費用が順調に貯金できていれば安心ですよね。
将来のためにいくら貯金ができていれば安心なのかは、家庭によって様々です。
お子様の希望する進路にはどのくらいの教育費がかかるのか
自分たちの理想とするマイホームを買うのにはいくらかかりそうか、
老後の生活費はどのくらいかかるのか
などなど。
具体的な金額まで知らべれば、貯金の目標金額が立てられますので、 ぜひやって確認してみてくださいね♪